無料版でも十分便利なLooker Studioですが、Pro版にアップグレードすることで、法人向けの機能が強化されます。レポートが組織に属するため、作成者が退職でてもレポートは残ります。個人で利用する分には、無料版で十分だと思いますが、組織的に利用するときにPro版のメリットを中心に解説していきます。
Pro版の5つの主要機能を具体例で解説
1. Lookerの所有権が個人から法人に
無料版では、レポートの作成者が退職すると、そのレポートにアクセスできなくなるという問題があります。これは、レポートが個人のGoogleアカウントに紐づいているため、引き継ぎが困難になるからです。
一方、Pro版では、レポートが組織に属するため、作成者が退職してもレポートは残り続けます。さらに、Google Cloudプロジェクトにリンクして、IAMで権限管理が可能になります。
2. Google Chat共有とアラーム機能が利用できる
- Google Chatへの共有できます。
- アラート機能: 売上が目標値を下回った時など、条件を満たした際に自動通知されます。
- 1つのレポートに最大20件の配信スケジュールを設定可能です。
3. Looker Studio モバイルアプリ
無料版だと、モバイルアプリで利用不可です。
Proでは、専用のモバイルアプリで閲覧が可能になります。
4. Cloud カスタマーケアのサポート
無料版では、コミュニティフォーラムのみです。
Pro版だとGoogleの有人サポートが受けられます。
5. Gemini in Looker(AI アシスタント)
- 自然言語でデータ質問: 「今月の売上はどう?」と聞くだけでグラフ作成できます。
- 計算フィールドの自動作成: 「売上成長率を計算して」で自動的に数式作成されます。
- プレゼンテーション連携: レポートをパワポに自動変換できます。
料金はいくら?
1ユーザーあたり月額9ドルです。また、組織単位でのサブスクリプションも可能で、その場合は月間アクティブユーザー(MAU)あたりの月額費用が発生します。
- ユーザー単位の従量課金制のため、ユーザーが増えると金額が増えます。
- 具体的な料金は公式サイトで確認してください。
Pro版が向いている組織は?
- 複数人でのチームでレポートを共有している
- 定期的なレポート配信を自動化したい
- モバイルでのデータ確認が必要
- AIを活用したデータ分析に興味がある
導入前に知っておくべき注意点
前提条件
- Google Workspace または Cloud Identity のユーザーアカウントが必要です。
- Google Cloud プロジェクトと請求先アカウントの設定が必要です。
- 組織の管理者権限が必要です。
まとめ:Pro版にアップグレードすべき?
まずは無料版で基本的な使い方をマスターしてから、チームの規模と必要性に応じてPro版を検討するのが良いと思います。しばらくは、組織でLookerの定着をさせて、利用者が増えてきてから、Pro版を検討した方がいいと思います。Lookerを使いこなしている人が退職しそうな場合は、早急にProを検討した方が良いと思います。
サブスクのため費用負担が大きくなっていくので、組織にLookerが定着する前は、まだ、Proを検討しなくて良いと思います。
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