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Looker Studio 円グラフ|GA4のサンプルデータを使って

Looker Studioには、円グラフをはじめとしてグラフ作成に関わるさまざまな機能が備わっています。Looker Studioで円グラフをスムーズに作成するためには、データの抽出から円グラフ作成までの流れを整理しておくことが大切です。

本記事ではLooker Studioでの円グラフ作成方法を中心に、基本的な手順やデザインを見やすく詳細設定まで詳しく解説します。

目次

Looker Studioで円グラフを作成する3つの基本ステップ

まずは、Looker Studioで円グラフを作成する基本的な流れを3つのステップで確認しましょう。

① GA4やスプレッドシートなどデータソースを選択

今回はGoogleが提供しているGoogle Merchandise Storeのデータを利用します。クリックすればGA4のサンプルデータが確認できます。サンプルデータをより詳しく知りたい方は、こちらをご確認ください。

② グラフの種類から「円グラフ」を追加

データの連係が完了したら「グラフを追加」から「円グラフ」を選択し、レポートキャンバス上に配置します。

すると、棒グラフや折れ線グラフ、表など作成可能なグラフのアイコンが一覧で表示されます。一覧の中から、赤枠で囲った「円グラフ」のアイコンを探して選択します。

円グラフを選択するとマウスカーソルが十字の形に変わるため、レポートのキャンバス上でグラフを配置したい場所をクリックしてください。すると、円グラフが以下のように配置されます。

③ 設定パネルで「ディメンション」と「指標」を設定する

配置した円グラフに対し、ディメンション(分類項目)と指標(数値データ)を設定します。
例:流入経路別のセッション数。

データの種類役割・意味具体例
ディメンショングラフを「何で」切り分けるかを決める分類項目で、各スライスの「名前」に相当・Webサイトへの流入チャネル
・ユーザーのデバイスの種類
・商品カテゴリ
・年代、性別
指標各分類項目を「何の量」で分けるかを示す数値データで、各スライスの「大きさ」を決定する要素・セッション数
・売上金額
・コンバージョン数
・ユーザー数

作成した円グラフをクリックして選択状態にすると、画面の右側に以下の赤枠にあるような「設定パネル」が表示されます。

ディメンションの欄をクリックし、利用可能なデータ項目一覧からグラフの切り口としたい項目(ここではセッションのメディア)を選択します。

上記2つの設定を行うと、下記のようにキャンバス上の円グラフが指定した項目で表示されます。(ここでは、流入経路別のセッション数の割合)


Looker Studioで円グラフを見やすくするための各種設定方法

ここからは、円グラフを見やすいデザインにするための設定を8つ紹介します。

① ドーナツグラフへの変更

中央をくり抜いたドーナツグラフへ変更すると、円グラフは一気にすっきりとした雰囲気になります。ドーナツグラフへの変更方法は簡単でグラフを選択し、右側の設定パネルからまず「Chart types」タブを開きます。

次に、タブの中から以下の赤枠で囲った「ドーナツグラフ」を選択しましょう。

すると、以下のように円の中心がくり抜かれた円グラフに切り替わります。

なお、ドーナツグラフ中央の空白に合計値などの情報を配置することも可能です。例えば、ドーナツグラフの中央に「スコアカード」というグラフを追加し、合計セッション数などを表示させると全体像と内訳を同時に示せます。

② グラフのタイトル表示

作成した円グラフが「一体、何についてのデータなのか」を一目で伝えるためには、グラフタイトルが不可欠です。Looker Studioでは、以下のように設定パネルの「スタイル」内にある「グラフのタイトル」でタイトルを表示させられます。

例えば、「タイトルを表示」のボタンを右にスライドさせると、以下のように設定したタイトルがグラフの上部に表示されます。

表示したタイトルは、「グラフのタイトル」内でフォント・サイズ・色などの変更が可能です。

③ スライス数の調整(「その他」への集約)

円グラフで表示したい項目が10個以上など数が多い場合、スライスが細かくなりすぎて見にくいグラフになってしまいます。上記のような課題を解決するのが、重要度の低い項目を「その他」として集約する機能です。

設定は非常にシンプルで、グラフを選択した状態で設定パネルの「スタイル」タブを開きます。そして、「円グラフ」のセクションにある「スライス数」という項目を探してください。

上記の図にある赤枠部分に、表示したいスライスの最大数を数字で入力します。例えば、4と入力した場合、以下のようにLooker Studioは指標の値が大きい上位3項目だけを表示し、残りの項目を自動的に「その他」としてくれます。

④ 円グラフの配色

Looker Studioでは、円グラフの色を柔軟にカスタマイズできます。まずは、設定パネルの「スタイル」内にある「配色」タブで、各項目の色分けルールを設定しましょう。

配色タブ内にある「ディメンションの値に応じた色の管理」を使えば、以下のように「organicは紫」「cpcは緑」など各項目へ特定の色を割り当てられます。

上記の設定により、レポート内で色の持つ意味が統一されて読み手は直感的にデータを理解しやすくなります。

さらに、自社のブランドカラーやクライアントのコーポレートカラーに合わせたレポートを作成したい場合も対応が可能です。以下のように各色のカラーパレットから16進数のカラーコードを直接入力すれば、ミリ単位で色の調整ができます。

⑤ 円グラフのラベル設定

ラベルには「割合」「値」「ラベル」を表示できます。フォントやサイズの調整も可能です。

⑥ 円グラフの凡例設定

グラフ本体だけでなく、補足するラベルの表示を最適化するのも見やすさを向上させるために重要です。ラベルとは、以下の赤枠内にある円グラフのスライス上に表示されるテキスト・数値を表します。

Looker Studioの設定パネルにあるスタイルタブ内のラベルセクションでは、以下のように「スライスのラベル」で「スライス内に何を表示するか」を選択できます。

「割合」を選べば構成比が、「値」を選べば具体的な実数が、「ラベル」を選べば項目名が表示されます。また、ラベルのフォント・サイズ・色を調整し、グラフ本体とのバランスを整えることも可能です。

⑦ 円グラフの背景と枠線

グラフをより際立たせ、レポート全体のデザイン品質を向上させたいなら、以下の赤枠で囲った「背景と枠線」の設定にこだわりましょう。

設定パネルにある背景と枠線のセクションでは、具体的に以下の項目を設定できます。

  • グラフエリアの背景色
  • グラフを囲む枠線の色・太さ・スタイル
  • 枠線の角の丸み(角の半径)

例えば、背景に淡いグレーを設定するだけで、グラフが白いキャンバスからふわりと浮き上がったように見え、視線を集める効果があります。

下記のように枠線を引けば、情報のひとつの塊として認識されやすくなり、レポートが整理された印象になりやすいです。

⑧ グラフのヘッダー設定

Looker Studioでは、グラフのヘッダー設定も可能です。グラフの右上にマウスカーソルを合わせると、以下の赤枠で囲ったヘッダーが表示されます。

ヘッダーではデータの並べ替えや円グラフのコピーができるなど、便利な機能が格納されています。「スタイル」タブにある「グラフのヘッダー」セクションでは、以下のように表示方法とヘッダーのフォントを変更できます。

表示方法は、「常に表示」「カーソルを合わせたときに表示」「表示しない」の3つから選択できます。例えば、最終的な報告書として第三者に見せる場合は、「表示しない」に設定すると見た目がすっきりして読みやすいです。一方で、データ分析などの作業目的でグラフを利用する場合はヘッダーを表示させておくと作業効率が向上します。

まとめ

Looker Studioを活用すれば、データに基づいた説得力のある円グラフを簡単に作成できます。作成の流れは以下の3ステップです。

  • データソースを接続(GA4やスプレッドシート)
  • 「円グラフ」を追加してキャンバスに配置
  • ディメンションと指標を設定

さらに、スライス数の調整や配色、ラベル・凡例の最適化などで見やすいレポートに仕上げられます。一度データソースを連携すれば自動更新も可能です。ぜひ多彩な設定を活用して、魅力的なレポートを作成してください。

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この記事を書いた人

ITコンサルタント3年経験後、アドテク企業に10年在籍。
広告運用額は10億/年。運用アカウント数は200以上。
データを活用した広告事業の立ち上げから、幅広いマーケティング業務を経験。
PythonとLookerを活用した業務効率化が得意。
大手広告代理店に1人で戦うことも多数経験

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