Looker Studioのピボットテーブルを使えば、データの傾向をひと目で把握できます。
特にヒートマップ機能は、性別や年齢などの複数の項目をかけ合わせた分析に便利です。
本記事では、画面キャプチャを交えてわかりやすく解説します。
ピポットテーブルとは
ピボットテーブルとは、データを「集計・分類・整理」して見やすくする表のことです。
ExcelやGoogleスプレッドシートによくある機能で、たくさんのデータを「縦・横に分けて並べる」ことで、データの傾向や特徴を一目でわかりやすくします。
GA4の「男女 × 年齢」の例
GA4で以下のようなユーザー数のデータがあったとします。
日付 | 性別 | 年齢層 | ユーザー数 |
---|---|---|---|
2025/08/01 | 男性 | 18-24歳 | 500 |
2025/08/01 | 男性 | 25-34歳 | 600 |
2025/08/01 | 女性 | 18-24歳 | 400 |
2025/08/01 | 女性 | 25-34歳 | 550 |
2025/08/02 | 男性 | 18-24歳 | 500 |
2025/08/02 | 男性 | 25-34歳 | 600 |
2025/08/02 | 女性 | 18-24歳 | 400 |
2025/08/02 | 女性 | 25-34歳 | 550 |
このデータをピットテーブルにします。
年齢×性別 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
18-24歳 | 1,000 | 8,00 |
25-34歳 | 1,200 | 1,100 |
ユーザー数がこれにより、どの年齢層・性別にユーザーが多いかが一目で分かります。
ただ、こちらの表だと集約化はできたものの、どの属性が良いか直観的に分かりにくいです。
ヒートマップ付きピポットテーブル
GA4のサンプルデータを利用して、ピポットテーブルを作成します。
連携方法はこちらをご確認ください。→Looker StudioでGA4のサンプルデータを連携させる方法
ピポットテーブルはヒートマップをつけるのがオススメです。
Looker Studioで表現するとこのようになります。
年齢×性別:

時間×曜日:

こちらであれば、どの性別×年齢のユーザーの流入が多く、何曜日のいつに流入が多いかがすぐに分かります。
Looker Studioでピポットテーブルの作成方法
グラフ追加後に、グラフの種類からピポットテーブルを選択します。

行のディメンションに性別、列のディメンションに年齢を加えると、
先ほどのようなピポットテーブルが作成されます。

ヒートマップ付きピポットテーブル
ピポットテーブルの一番右のグラフを選択して挿入すると、ヒートマップ付きのピポットテーブルが表示されます。

棒付きピポットテーブル
真ん中のピポットテーブルを選択すると、表の中に棒グラフが描写されます。ただ、あまり見にくいのでヒートマップの方が見た目は良いと思います。

GA4のunknwonを除外する方法
GA4のunknwonが増えてしまう要因はこちらをご確認ください。
GA4の分析ではunknwonを除外しないと、unknwonに色濃く反映されてしまいます。
そのためフィルタでunknwonを除外することをお勧めします。

除外フィルタの作成方法
プロパティのフィルタからフィルタの作成を選択します。

年齢のunknwonを除外します。

同様に性別のunknwonを除外します。

フィルタを適用したグラフがこちらです。unknownが減って傾向値が見やすくなりました。

unknwonが多いと考察をだそうにもだせないため、除外した方がおすすめです。

unknwonを除外した棒グラフ付きのグラフがこちらです。
ヒートマップの方がおすすめです。
ピポットテーブルの行と列を悩んだら
行と列のどちらに入れるか迷ったときは、「データが多い方を行にする」と覚えておくと便利です。縦に並ぶ方が一覧性が高まり、見やすくなります。
例えば、曜日×時間のグラフを作成する場合、
曜日は7種類 → 列
時間は24種類 → 行
データの数が多い「時間」を行に設定することで、視認性の高いピボットテーブルが作れます。

ピポットテーブルのカスタマイズ方法
フィルタ
こちらは、時間にNULLが含まれていたので、NULLを除外したフィルタです。
他にも、土日だけ表示するだけといったことも可能です。

デフォルトの期間のフィルタ
ピポットテーブルの参照期間を選択することができます。
カスタムで詳細の期間を変更できるのですが、自動期間を設定して頂くのがおすすめです。
なぜ、デフォルトの期間のフィルタで自動を推奨するかはこちらをご確認ください。

合計
合計>総計を表示するにチェックを入れると総計が表示されます。
各行、各列の合計が表示されます。

並び替え
行と列で並び替えができます。今回のケースでは、時間を0→23に、日曜日→土曜日の順番に表示するために、それぞれ昇順に設定しています。

グラフ インタラクション
Looker Studioは、1つのページに2つ以上のグラフを配置したときに、グラフ同士のAND条件を連動させることができます。
例)円グラフで男性をクリック→円グラフが男性のみ表示される→ピポットテーブルも連動して男性だけになる。
この1ページ内でグラフ連動させるがグラフ インタラクションです。デフォルトでチェックが入っています。

タイトル
デフォルトではタイトルが表示されていません。スタイル>タイトルから表示することができます。

条件付き書式
デフォルトでは、単一のカラーが選択されています。これをカラースケールを選択します。


かなり色が濃いので、色を変更していきます。

緑色を選択します。緑色が表示されました。

単一色を変更していきます。青になるほどユーザー数が少なく、赤になればなるほどユーザー数が多いように表現していきます。

ポイントは、数字と%が選択できます。

カラーは最大で5つまで追加できます。

最も大きい数字のセルが赤、少ない数字が青になります。

赤いセルを強調してみて欲しい場合には有効です。
列見出しのテキスト折り返し
列の名称が長い場合のテキストの折り返し表現です。
GA4のキャンペーン名称を入れると、名称が長いので表示しきれません。

チェックを入れると全ての文字列が表示されます。

表の色
デフォルトで表示されているのは透明が多いので、設定できる色を橙色に変えていきます。
ヘッダーの背景

ヘッダーの枠線の色

ハイライトの色(マウスオンすると表示される色)

フォントの色

背景

グラフのヘッダー

こちらは、デフォルトでは表示されていないヘッダーです。このヘッダーを「常に表示」するか「カーソルに合わせて表示」を選択できます。

こちらのヘッダーでできるのは、2つの機能です。
①グラフの結果を出力するエクスポート

②現在適用されているフィルタ条件を表示できます。

こちらの例では日付がフィルタ条件に設定されています。
まとめ
ピポットテーブルは集計や分析に非常に便利なツールですが、ExcelやPPTを利用してクライアントに提出しようとすると、ビジュアル面では物足りなさを感じることもあります。
Looker Studioだと綺麗なピポットテーブルが作成されるので是非、ご活用ください。
なお、今回ご紹介したテンプレートは以下のリンクからご購入いただけます。ぜひ、ご活用ください。
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