Looker Studioでデータ分析を行う際、「ドリルダウン」と「ドリルアップ」という機能を使ったことはありますか?
一見簡単そうに見えるこの機能ですが、実際に使ってみると意外に分かりにくいです。
今回は、このドリルダウン・ドリルアップ機能について詳しく解説していきます。
まず、ドリルダウンのイメージを
ドリルダウン・ドリルアップを理解するには、まず実際の動作を見てみるのが一番です。
編集画面でドリルダウンにチェックをいれると、表示画面にてグラフの右上で「↑↓」が表示されるようになります。
これは年単位の売上になり、このグラフをドリルダウンしていきます。
グラフ右上の「↓」のドリルダウンを選択すると、月単位の表示に変更されます。
さらに「↓」を選択すると日付単位の売上が見れるようになります。
ドリルダウン・ドリルアップとは?
ドリルダウンとは
データを より詳細なレベル まで掘り下げて表示する機能です。
- 年 → 月 → 日
- 国 → 都道府県 → 市区町村
- カテゴリ → サブカテゴリ → 商品
ドリルアップとは
逆に、詳細なデータから より大きな単位 に戻る機能です。上記の例で言えば、年 ← 月 ← 日のように戻っていきます。
- 年 ← 月 ← 日
- 国 ← 都道府県 ← 市区町村
- カテゴリ ← サブカテゴリ ← 商品
なぜ分かりにくいのか?
ドリルダウンが「ディメンション」と「内訳ディメンション」の間にあるから
設定画面の順番では「ディメンション」と「内訳ディメンション」間に「ドリルダウン」があります。
そもそも「内訳ディメンション」が分かりにくいのに、「ドリルダウン」が「ディメンション」と「内訳ディメンション」の間にあることで階層構造がつかみにくくなっています。
内訳ディメンションの詳しい解説は、こちらからご確認ください。
ディメンションとドリルダウンの関係
ディメンションとドリルダウンは連携した機能となります。ドリルダウン機能は、ディメンションを選択する機能になります。
ディメンション=数値をより細かくみるための分析軸
ドリルダウン= ディメンションを選択できる機能
しかし、内訳ディメンションとドリルダウンは連携していません。
内訳のディメンションはドリルダウンの関係
ここが分かりにくいのですが、内訳のディメンションはドリルダウンの関係はありません。
ドリルダウンはあくまでディメンションと連動する機能です。
・ディメンションとドリルダウンは連携します。
・内訳ディメンションとドリルダウンは連携しません。
内訳ディメンションは指標の分析軸を増やすものであり、ドリルダウンとは連携しません。
ドリルダウンの設定方法
日付でドリルダウン・アップ
ディメンションで日付を入れると日付の粒度を選択できます。
日付を3つ入れて、「年」「年/月」「日付」という粒度の日付を作成し、日付に3つの階層構造を持たせます。
ここでドリルダウンにチェックをいれます。
メインとなる指標の粒度を、3つのディメンションを利用することで、階層構造を持たせることができます。
ドリルダウンできる粒度は、ディメンションで設定します。
複数のディメンションの設定に対してドリルダウン・アップ
日付のように、1つのデータで階層構造を持つデータに対してディメンションを設定する以外にも、任意のディメンション複数設定してもドリルダウンの設定は可能です。
店舗別の売上をドリルダウンでみるために3つのディメンションを用意します。
①地域
②都道府県
③店舗名
プルダウンで地域を選択すると、地域別の売上が表示されます。
同じように、都道府県を選択します。
最後に店舗名を選択します。
このように、任意の複数のディメンションに対して、ドリルダウンを行うことができます。
デフォルトのドリルダウン
ディメンションに3つの日付の粒度があったときにデフォルトのディメンションを選択できます。ドリルダウンの名称にも「デフォルトのドリルダウンのレベル」を記載されています。

この例だと、デフォルトでは日付が表示されます。
複数ディメンション×ドリルダウン×内訳ディメンション
複数ディメンション:年、月、日付
デフォルトのドリルダウンのレベル:月
内訳ディメンション:都道府県
今までの説明を理解できていれば、この設定も簡単にできると思います。
まとめ
ドリルダウン・ドリルアップの単体の機能だけ出れば理解できるのですが、ディメンションがあることで分かりにくくなっています。
- ディメンション = 数値をより細かくみるための分析軸
- ドリルダウン= ディメンションを選択できる機能
- 内訳ディメンション = もう一つの分析軸
ぜひドリルダウン・ドリルアップ機能を活用して、より見やすいグラフを作成してください。ディメンションについての解説は、こちらからご確認ください。
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